クミ「タヌキ? 血も出てない。ねえ、見て、おなかのところ。動いてる。息してる。生きている。」
正一郎「ちょっと、当たっただけだから。」
クミ「お医者さん連れて行こう?」
正一郎「医者?」
クミ「だって、そのままじゃ死んでしまうかもしれない。」
正一郎「アパートどうするんだ。8時までだぜ。」
クミ「もういい、アパートなんか。さあ、早く、お医者さん探さなきゃ。」
結局、アパートへ行かず、獣医を探すことに。
とある動物病院に到着。
タヌキを抱え、玄関へ。
呼び鈴を鳴らすものの、本日の診療は終了。しかし、クミはあきらめず、
クミ「車でタヌキはねちゃったんです。まだ生きてます。助けてください。助けてください。お願いします。」
すると、玄関の明かりが灯り、
獣医が出てくる。獣医は、黙って入れのしぐさ。正一郎とクミは、病院の中へと入る。