第3話「タヌキと住む街」


ストーリー(8)

ブティックにて、ママがクミのところにチラシを持ってやってくる。

ママ「ねえ、クミちゃん。」
クミ「はい。」
ママ「ちょっと、日当たりは悪いそうだけど、この家賃だったら、まあまあじゃない?」

正一郎のアパートで、

クミ「ママ、やっぱり怒ってなんかいなかったんだ。ね。早速、見に行ってみない?」

しかし、

正一郎「まあ、待てよ。なんとなく気が進まないんだ。俺。」
クミ「なぜ、あの子のこと、まだ気にしてるの?」
正一郎「あれから、何も音沙汰ないんだ。」

しばらくすると、なにやら外から音が、

クミ「何、何が始まったのかしら?」

クミが窓を開けてみると、


クミ「盆踊りだ。盆踊り始まったんだ。ねえ、正ちゃん行ってみない?お祭り好きじゃない?」
正一郎「盆踊りなんて、子供の遊びじゃないか。」
クミ「元気出るよ。あの音。そばで聞くと、ね。行ってみよう。正ちゃん。早く行かないと終わっちゃうよ。お願い。」
正一郎「仕方ないな。」

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